通販の商品同梱ツール(販促物)の考え方 (8) ~企業コンセプトブック~
「こんにちは。初めまして。皆さんにコラムを書く私は元々通販専門のシンクタンクに10年在籍し、100社以上のCRM向上に貢献してきました。
大手上場企業やスタートアップ間もない企業まで担当し、売上ゼロから100億円企業にまで育てたこともあります。
シンクタンクの中でも優秀コンサルタントとして何度も賞を頂いた経歴があります。」
すみません。
上記は全て架空の話しですが、冒頭にこう述べられると「聞く価値あり」「信用してみよう」と思われませんか?
突然ですが、人同士が初めて出会ったときには何から話しますか?
そう、「自己紹介」ですね。
名前・職業・居住地や趣味など、場面によってその内容も若干変わると思います。
これがプライベートではなく、商売上の取引だったりこちら側が相手に売り込みたい場合はどんな内容が入るでしょうか。
その答えの一つが「信用付け」です。
企業なら実績、業界でのポジション、歴史、不動産状況、研究開発体制、従業員数、上場非上場、知名度・・・
信用付けに使う項目は多くあります。
これらの情報により相手はあなた(御社)を信用して取引に前向きになります。
通販の場合は一般のお客様に御社の「顔」が見えません。
商品や商品に関する資料は送られてきても、御社がどのような会社か分からないと、仮に購入済みとはいえ、商品に対する信用も高くはなりません。
逆に御社の事を十分に説明しているツールが商品と一緒に送られてきたなら、お客さんはより安心して、また御社を信用して商品を継続してくれる可能性が高くなるのではないでしょうか。
その重要な役割を担うのが「企業コンセプトブック」です。
基本的に大手企業や著名な通販企業はこのコンセプトブックを持たれています。
チラシではなく、しっかりとした冊子タイプ、A5サイズ8ページ程度のものから数十ページという事もあります。
目的・効果としては・・・
- 信用付け
誰もが知るナショナルブランド企業でない場合(ほとんどそうですね)、お客様の信用を獲得する。
- 自社の事を知ってもらう
競合商品が多くある中(ほとんどそうですね)、企業背景で差を付ける。
- 想いを伝える
何種類も商品があっても、届ける企業の想いは一つであると思います。
- 多少のミスや行き違いも御社に対する信用で見逃してもらえる(かも知れない)。
- あともう一点・・・は、本文の最後に記載いたします。
これらの目的による効果は、もちろんLTV向上が一番に来ます。
その効果があるからこそ、大手企業・成功している著名通販企業は軒並み企業コンセプトブックを制作されています。
では、そのコンテンツにはどのようなものが必要でしょうか。
下記全てが必要という訳ではありません。
当然、企業様や商材によって異なってきます。
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- 企業が生まれた経緯や実績
- どのような方にどうなってもらいたいのか
- 社会に対して、どのように働きかけたいのか
- 何を目指しているのか
- 企業の中身
⇒研究開発体制・製造体制・品質管理体制・顧客フォロー体制など
- 製品に対するこだわり、譲れないポイント
- 代表者・スタッフなどの「人」の紹介 ・・・など。
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これらの情報により多く共感できる部分があれば、そのお客様は御社のファンとなる可能性が一層高まります。
結果としては、お客様との出会いのきっかけが商品であったとしても、「御社を買う」お客様となり、競合他社へのブランドスイッチを防ぐ役目を担う事になります。
- 最後に・・・
途中で述べた企業コンセプトブックのもう一つの効用について。
取引先への営業ツールとなるばかりでなく、社員への指針となり、そのご家族の信用も得られるツールとなります。
このツールに高らかに御社の方針・想いを宣言する事で、ひいては経営層自らが襟を正すきっかけともなります。
毎回の挨拶文に入りきらないことや最初にお客様に伝えたいことをちょっとカッコつけて作ってみてはいかがでしょうか。